先日、『cakes(ケイクス)』というメディアで連載されている人生相談で、
幡野広志氏がDV被害者に対して二次加害をする、しかもそれを糸井重里氏がTwitterで「サイコー!」と面白がる という事件がありました。
嘘をつかない答えって、嘘に惑わされないことなんだね。相談の文を読んでるときと違和感が、そのまま回答だった。ところで「遊びっていっても深夜に夜釣りしているのか」がサイコー! https://t.co/c54ZlXkrEs
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) October 19, 2020
cakesは、メディアプラットフォーム「note」も運営している、note株式会社が運営しているメディアです。
当然ですが、一般読者はドン引き、cakesやnoteを退会したと報告する人も続出していました。
(2020/10/30 一部の表現を修正しました)
↓詳しくは
↓この件について、主に性暴力に関して取材を行っているライターの小川たまかさんが書かれた記事。後半の、性犯罪に対する報道の歴史の話は非常に勉強になります
noteでは、8月半ばにIPアドレス漏洩もありましたが、「本当にIPアドレスの他に漏えいした情報はないのか」については、まともな説明が未だにありません。
私は、この件で、「トラブルが起きてもまともに対応しない」「プレスリリースで発表したことが、外部の指摘で、あまりにも簡単に訂正される」ことが重なったことで、完全にサービスおよび会社そのものへの信頼がなくなりました。
↓参考
そんな中、いま、急速に「noteからの乗り換え先」の需要が高まっている気がするので、私が知る限りの情報を書いてみました。お役に立てば幸いです。
目次
【1】codoc
【2】Zenn
【3】ココナラブログ
【4】BOOTH
【5】Pixiv FANBOX
【6】STORES(2020/10/25追記)
【8】CAMPFIREコミュニティ(2020/10/27追記)
【9】ko-fi(2020/10/30追記)
【10】Publishers(2020/12/2追記)
1・codoc
この、いま、ご覧の私のブログで使っているサービスです。
自分のブログやサイトで、noteと同じように、投げ銭・有料記事を作ることができます。また、noteにおける「定期購読マガジン」のような、サブスクリプションも可能です。
サブスクリプション期間は買切・月額・年額から選べるので、noteよりも選択肢が広がります。
私がcodocで作った有料記事は、いまのところ下記3本です。
↓こういう「完全袋とじ記事」も作ることができます。 *↑この完全袋とじ記事は、マジで私のcodocの練習用(表示確認用)なので、あまり購入はおすすめしないです…
この記事の一番下までスクロールしていただきますと見えますように、「投げ銭ボタン」も作ることができます。
私はこのページはJimdoで作っているのですが、Jimdoの場合「ウィジェット / HTML コンテンツ」 にタグを入れることで、有料記事および投げ銭ボタンを作ることができます。
codocは、FC2ブログ、はてなブログ、Seesaaブログ等、HTMLカスタマイズが自由にできるブログ、ライブドアブログ、WordPressで使えるようです。
アメブロ等 Javascriptの張り付けが無効化されているブログでは使えません。
Javascript が動作するページであればブログ以外にも張り付けが可能だそうです。 複数箇所に張り付けもできます。
↓詳しくは FAQ→「記事」→「お使いのブログへタグを張り付ける」「タグの貼付先」をご参照ください。
私はcodocで有料記事を作成し、ブログにタグを入れる形で使用していますが、
WordPressサイトの場合、専用プラグインがあって、より楽に有料記事作成ができるようです。
また、ご自分のサイトやブログをお持ちでない方は、codocのアカウントを作るだけで、自動的にnoteのようなプロフィールページができ、そこにcodocで作成した記事は、同時に公開されるので、実はサイトやブログがなくても使えます。
無料記事だけ作ることもできます。
↓これが私のプロフィールページです。(codocでは「サイト」と呼びます)
また、codocはコンテンツアフェリエイトができます。 コンテンツを購入したユーザーまたは、クリエイターが招待したユーザーにアフィリエイト機能を提供するという仕組みです。
かなり、使い方の自由度が高いサービスです。
2・Zenn
これは完全にプログラマー専門のnoteみたいなサービスで、noteと同じで、記事を本にまとめる機能もあります。
Zennの「本」と、noteのマガジン機能の違いは、Zennでは「本を書く」と最初に決めないと本を書けないというところです。
noteのように、既にある1記事をまとめて「マガジン」にするのではない。
私のイメージでは、
noteの1記事は「紙」で、
noteのマガジンは、「紙をホチキスでとめたもの」
という感じです。
Zennの「本を書く」機能は、「製本セット」みたいなイメージです。
ちょっと面白いのは、Zennでは記事は投げ銭しかできないけど、本にまとまってると、コンテンツに対する課金ができるようになるということです。
★記事:無料公開のみ。ただしサポート(記事の対価として投げ銭する機能)の受付ができる。
★本: 有料で販売可。無料公開している本は、サポートの受付ができる。
私はジャンル違いだけど、エンジニアとかプログラマーとか技術系のこと書きたい人には、いいサービスだと思います。
3・ココナラブログ
スキルマーケット「ココナラ」がやっているブログサービスです。 これは、UIがnoteに非常に似ています。
ここから下は、いわゆる「有料ブログ」サービスではなくて、デジタル一般(書き物、ダウンロード、配信、音楽など)を売れるプラットフォームのご紹介です。
4・BOOTH
これは、pixivがやっている、創作物の総合マーケットです。 「同人誌や同人グッズのネットショップが作れる」イメージが強いと思いますが、 リアルな物だけでなく、デジタルコンテンツのダウンロード販売も可能です。
BOOTHには「BOOST↑(ブースト)」という機能があります。購入者が購入するときに、商品の代金に好きな金額を上乗せして購入できる機能です。厳密な「投げ銭」ではないですが、近いかなと思います。
私はBOOTHでは、デジタルコンテンツは販売していませんが、自主制作の写真集やグッズを販売するために使用しています。 今ご覧のページの左メニュー「SHOP」を、私のBOOTHのお店にリンクさせています。
5・Pixiv FANBOX
Pixivは、「Pixiv FANBOX」というのもやっています。
こちらはnoteの「サークル機能」に非常に近いものです。
noteのサークル機能では、プランが最大3つしか作れませんが、
Pixiv FANBOXは、プランをいくつでもつくることができます。
なので、noteにおける「定期購読マガジン」的に使用してもいいんじゃないかなと思います。
noteの定期購読マガジンは、noteプレミアム(月額500円)に入らないと開設できませんし、なんか仕組みが複雑なんですが、Pixiv FANBOXは、とにかくシンプルです。
また、Pixiv FANBOXは、BOOTHとのショップ連携もできます。 こんな感じです。
↓参考:イラストレーターの「げみ」さんのページ
6・STORES(2020/10/25追記)
STORESでも、デジタルコンテンツ販売ができるみたいです。
↓参考:映画評論家の、町山智浩さんのお店
7・BCCKS(2020/10/26追記)
「本」(紙本・電子書籍)を作りたいのであれば、BCCKSもいいですよ。私はだいぶ前に、写真集を細々作りはじめたときに、使っていました。
電子書籍をまず作って、電子書籍をオンデマンド印刷する形で販売するサービスです。 私はポストカードブックしか作ったことがないんですけど…
↓こちらが私の書店です
文学フリマに出てる人は、けっこうBCCKSを使って、文庫(紙本)を作っている気がします。
私は、BCCKSでは写真集というか、ポストカードブックを売っています。
私のポストカードブックは、ページ数が15Pしかありません。 そういうこともあり、電子書籍はあんまり売る気がないので、電子と紙本を同じ値段にしています。
(BCCKSには、「電子書籍を売らない」という選択肢がない。)
それでもたまに、電子書籍を買ってくださる方がいます…ありがたや
電子書籍の利益率は、紙本に比べると、圧倒的に高いので…
↓ポストカードブック(紙本)は、こんな感じのものができます
8・CAMPFIREコミュニティ(2020/10/27追記)
今日知ったのですが、「CAMPFIREコミュニティ」には、月会費を管理する仕組みのほかに、「Pay Activity」という機能があって、自分の文章・音声・音楽・映像などを有料で販売できる機能があるみたいです。
販売価格は500円から設定でき、全体公開とメンバー限定販売の公開範囲が選択ができるそうです。
noteのサークル機能を使っていた人や、有料マガジンをコミュニティっぽく使っていた人には、いいんじゃないでしょうか。
9・ko-fi(2020/10/30追記)
英語圏にお住まいの方・英語でご活動されてる方なら、「ko-fi」もいいかもです。
私は使ったことないですが…
noteでできることは、ほぼ全部できるし、ショップ機能もある。
Wordpressプラグインもあるようです。ただ、全部英語です…
(私は英語できないので、google翻訳で、無理やり読みました…)
でもUIも、すごくかわいいです。
10・Publishers(2020/12/02追記)
ちゃんとした「ウェブマガジン」を作るなら
「Publishers」でもいいのかも。これは定期購読マガジン専門ツールです。 Google
Analyticsが使えるのもいいと思います。
noteだと「noteプレミアム」(月額500円)に入らないと、定期購読マガジンは作れないですよね。しかも、Google
Analyticsは使えない。
Publishersは、定期購読しかプランがなくて、1記事単位での販売はできないです。
私はこれは読者として使っていて、「地域医療ジャーナル」を購読しています。(インフォグラフィックの連載を読むため)マガジンを作ったことはないです。
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cakesやnoteに、とくに問題がなかったとしても、ユーザーとしてはより便利なサービス、より自分にフィットしたサービスがあるなら、そちらを使いたいものですよね。
私自身は、8月末からこのJimdoブログ+codocのスタイルにしています。
codocを使い始めたのは、正直「noteの代わり」としてでしたが、 codocは、私にはとても使いやすいですし、現状、投げ銭や有料記事の売上ペースもnoteより良いです。
また、ベースが自分のサイトなので、Google Analytics等の解析ツールも使えるのも、今更ながら便利だと思っています。PVも、noteの「ビュー」より全然良いです。(SEOがJimdoのほうが強いのか?)
*ちなみにnoteの「ビュー」は、PVではなくて、PV+インプレッション数の合計なので、PVではないです。
私は、この記事読むまで、知りませんでした…(公式ヘルプに書いてあることなので、この件については、別にnote側を責めているわけではないです。)
どんどん新しいサービスが出てきて、デジタルコンテンツ流通が便利になってほしいですね!
(2020/10/25追記)
有料記事・投げ銭記事の作成はできなくても、良いサービスはいろいろあります。
目的別のブログサービス紹介記事を書いてみました。 もっと、あなたの目的にフィットするサービスが、あるかもですよ。
(2020/10/26追記)幡野広志氏が、DV被害者の方への二次加害の件について、新たな記事を出しました。
(2020/10/30追記)cakes編集部が、cakes編集部および運営会社としての今後の対応、再発防止策についての記事を出しました。
しかし、IPアドレスの件については、やはり、未だにまともな説明がありません。
私は幡野氏&cakes編集部&糸井重里氏による、DV被害者の方に対する二次加害の件もひどいなーと思ってはいたんですが、そもそも私はIPアドレス漏洩の件への対応に納得がいかず、8月末に既にnoteの新規更新をやめていました。
↓詳細は下記記事をご覧ください。
noteは今後完全に退会する予定で、記事移転の準備をすすめていたところ、さらにこんなことが起きた、という状況でした。
また、上にも書きましたが、noteやcakesにとくに問題がなくても、私は常にいいサービスを探していて、自分にとってより良いほうに乗り換えていきたいと考えています。 今後も、いいもの見つけたら、どんどん紹介していきますね。
(2020/11/04更新)いまは、はてなブログに、さらに移転しました。
はてなブログをカスタマイズすれば、かなりnoteに近い見た目にもできるし、codocと組み合わせれば、noteと同じように有料課金記事・投げ銭記事も作れますよ。
(2021/2/1更新)2021年度版も作りました。
https://petitmatch.hatenablog.com/entry/2021/01/30/063459
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